トラッキングエラーは、ETFの値動きが、もとになる指数から少しずつずれることを表す言葉です。ETFは指数どおりに動くように作られていますが、運用には費用や手間がかかるので、ぴったり同じにはなりません。
指数とETFは、どうずれますか?
指数の線とETFの線を重ねると、ほとんど同じ形で動きながら、少しずつ離れていきます。ずれの平均(ETFが指数より毎年どれくらい下回るか)を「差」、ずれのばらつき(上下にどれくらい揺れるか)を「トラッキングエラー」と分けて呼ぶこともあります。

運用会社の資料では、指数とETFの基準価額の騰落率を並べて、ずれを確かめられることがあります。比べるときは、配当込みの指数と比べているか、ふつうの指数と比べているかを確かめてください(「配当込み指数と、ふつうの指数は何が違いますか?」)。
ずれは、何が原因で生まれますか?
主な原因は4つです。1つめは信託報酬で、ファンドの中から毎日少しずつ引かれます。2つめは配当の扱いで、会社から配当を受け取る時期と、指数の計算のしかたに差があります。

3つめは入れ替えの売買で、指数の見直しに合わせて売り買いするときに、手数料や値段の差がかかります(「ETFの中の会社は、いつ入れ替わりますか?」)。4つめは現金の持ち分で、分配金を払うための現金など、株に投資していない分があると、指数とずれます。信託報酬のしくみは「信託報酬は、ETFの値段のどこから引かれますか?」に書いています。
「乖離」とは、何が違いますか?
比べる相手が違います。乖離は、取引所でつく市場価格と、中身の値打ちである基準価額の、その日の差です。トラッキングエラーは、基準価額と指数の、長い期間のずれです。

どちらも小さいほうが、指数どおりに売り買いしやすいETFといえます。乖離のほうは「業種ETFの出来高と、価格のずれはどう見ますか?」に書いています。
どう確かめればいいですか?
運用会社の月次のレポートや公式ページに、ETFと指数の騰落率が並んでいることがあります。1年、3年のように長い期間で並べて、ずれが信託報酬の大きさと同じくらいかどうかを見ると、目安になります。信託報酬より大きくずれているときは、ほかの原因があると考えられます。
私はこう見ています
私は、同じ指数に連動するETFが2本以上あるときに、トラッキングエラーを比べるようにしています。信託報酬が少し低くても、指数とのずれが大きければ、指数どおりの成績にはならないからです。
セクターを選んだあと、いつ入るかはテクニカル分析のチャートで見ます。チャートの見方は、姉妹サイト nyanvest の教科書「日足・週足・月足の使い分け」にまとめています。