権利落ち日には、分配金の分だけ、ETFの値段が下がって見えやすくなります。ETFの中にあったお金が、分配金として外に出ていくからです。値段が下がった分は、あとで分配金として受け取るので、それだけで損をしたわけではありません。
権利付最終日から支払いまでは、どう進みますか?
東証のETFでは、基準日(決算日)の2営業日前が「権利付最終日」です。この日の大引けまでに買っていれば、その回の分配金を受け取れます。次の営業日が「権利落ち日」で、この日に買っても、その回の分配金は受け取れません。

東証の17業種ETF(1617〜1633)は、17本とも決算日が7月15日です。権利付最終日は曜日と休みの並びで年ごとに変わるので、運用会社の「決算・分配金スケジュール」で確かめてください(「17業種ETFの分配金は、いつ、何回もらえますか?」)。
なぜ、値段が下がって見えるのですか?
ETFの値段は、中にある株やお金の値打ちから決まります。分配金を払う分のお金は、権利落ち日には、持っている人が受け取る権利のほうへ移ります。そのぶん、ETFの中の値打ちが小さくなり、値段も下がりやすくなります。

権利落ち日の前に買って、分配金をもらってすぐ売っても、それだけで得をするわけではありません。値段が下がった分と、受け取る分配金が、理屈の上ではつり合うからです。分配金には税金もかかります(「ETFの分配金にかかる税金は?」)。
実際の値段は、その日の相場全体の動きでも上がり下がりするので、分配金の分ちょうど下がるとは限りません。
17業種ETFと米国のセクターETFで、何が違いますか?
回数と日の決まり方が違います。17業種ETFは年1回で、基準日は7月です。XLK(米国・情報技術)などの米国のセクターETFは年4回で、3・6・9・12月に権利落ちがあります(「米国のセクターETFの分配金は、いつ、何回もらえますか?」)。

米国では、2024年5月に、売り買いの受け渡しが取引の1営業日後になりました。それから、権利落ち日と基準日(レコードデート)が同じ日になっています。米国のETFは、権利落ち日の前の営業日までに買っていれば対象です。
チャートで見るときは、何に気をつければいいですか?
権利落ち日の小さな下げを、業種が弱くなった合図と取り違えないことです。とくに分配金の多い業種のETFでは、権利落ち日の下げが目立つことがあります。
長い期間で業種どうしを比べるときは、分配金の分も含めた配当込みの指数で比べると、権利落ちの下げに引っぱられにくくなります(「配当込み指数と、ふつうの指数は何が違いますか?」)。
株の月末の権利付最終日は、サイトの予定のページにも載せています。17業種ETFの権利付最終日は月末ではなく7月の中旬なので、こちらは運用会社の予定で確かめてください。
チャートで見る
1617(食品)の日足です。7月の下に出ている「D」の印が分配金の権利落ちの日で、その日の値段の動きを確かめられます。

このチャートをTradingViewで開く:1617(食品)(紹介リンクです)
私はこう見ています
私は、7月の中旬と、3・6・9・12月の後半は、チャートの小さな下げを、まず権利落ちかどうか確かめてから読むようにしています。分配金のための下げなら、業種の強さの話とは分けて考えられるからです。
セクターを選んだあと、いつ入るかはテクニカル分析のチャートで見ます。チャートの見方は、姉妹サイト nyanvest の教科書「日足・週足・月足の使い分け」にまとめています。