日本と米国では、業種の分け方の考え方が違うからです。同じ会社でも、東証の分類とGICSの分類では、入る箱が変わることがあります。
例:5つの会社
任天堂(7974)は、東証では「その他製品」で、TOPIX-17では1626(情報通信・サービスその他)に入ります。GICSでは「通信サービス」で、XLCの仲間です。
リクルートホールディングス(6098)は、東証では「サービス業」で1626。GICSでは「資本財」で、XLIの仲間です。
花王(4452)は、東証では「化学」で1620(素材・化学)。GICSでは「生活必需品」で、XLPの仲間です。
ディスコ(6146)は、東証では「機械」で1624(機械)。GICSでは「情報技術」で、XLKの仲間です。
三菱商事(8058)は、東証では「卸売業」で1629(商社・卸売)。GICSでは「資本財」で、XLIの仲間です。
| 会社 | コード | 東証の業種 | TOPIX-17(ETF) | GICSのセクター | 米国ETF |
|---|---|---|---|---|---|
| 任天堂 | 7974 | その他製品 | 情報通信・サービスその他(1626) | 通信サービス | XLC |
| リクルートホールディングス | 6098 | サービス業 | 情報通信・サービスその他(1626) | 資本財 | XLI |
| 花王 | 4452 | 化学 | 素材・化学(1620) | 生活必需品 | XLP |
| ディスコ | 6146 | 機械 | 機械(1624) | 情報技術 | XLK |
| 三菱商事 | 8058 | 卸売業 | 商社・卸売(1629) | 資本財 | XLI |
分類は2026年9月時点。GICSのセクターは見直されることがあります。
分け方の違い
東証の業種は、その会社がどんな製品をつくり、どんな事業をしているかで分けます。任天堂はゲーム機という「製品」をつくる会社なので「その他製品」、花王は化学の技術で洗剤や化粧品をつくる会社なので「化学」です。
GICSは、その会社が主にどこから売上を得ているかを軸に、投資家からどんな会社として見られているかも加えて分けます。任天堂はゲームという娯楽を届ける会社なので「通信サービス」、花王は毎日使う日用品を売る会社なので「生活必需品」です。
見直しの頻度も違う
GICSは、数年ごとに分類そのものを見直しています。2018年には「電気通信サービス」が「通信サービス」に広がり、グーグルの親会社アルファベットやメタが、情報技術から移りました。2023年には、ビザやマスターカードが情報技術から金融に移っています。
東証の業種も変わることはありますが、分類の枠組みが大きく変わることはあまりありません。同じ「情報技術」という名前でも、いつのGICSかによって中身が違うことは、頭に入れておくとよいと思います。
対応表を読むときに
対応表の△の多くは、この分け方の違いから来ています。1626の中の任天堂とリクルートは、米国ではXLCとXLIに分かれますし、1620の花王は、米国ではXLBではなくXLPに入ります。
日本の業種ETFを米国のETFと比べるときは、「日本の箱の中身が、米国ではどの箱に入るか」を1社ずつ確かめると、ずれの理由が見えてきます。
私はこう見ています
私は、気になる会社があると、東証の業種とGICSのセクターの両方を確かめるようにしています。東証の業種で「どんな会社か」が、GICSで「海外の投資家からどう見られているか」がわかるからです。
セクターを選んだあと、いつ入るかはテクニカル分析のチャートで見ます。チャートの見方は、姉妹サイト nyanvest の教科書「日足・週足・月足の使い分け」にまとめています。