米国の素材セクターETF「XLB」の相手として、対応表では1620(NF・素材・化学)を置いています。記号は○、「おおむね対応」です。
1623の記事で、XLB(米国・素材)は化学が中心だと書きました。その化学の部分に対応するのが、この1620です。
1620の中に誰がいるか
1620はTOPIX-17の「素材・化学」に連動するETFです。東証の業種でいうと、「化学」「繊維製品」「パルプ・紙」の会社が入っていて、中心は化学です。
最上位は信越化学工業(4063)で、2026年7月の有価証券報告書では2割あまりを占めています。その後に、富士フイルムホールディングス(4901)、花王(4452)、レゾナック・ホールディングス(4004)が続きます。上位10社には、旭化成(3407)、日東電工(6988)、三菱ケミカルグループ(4188)、東レ(3402)、日本酸素ホールディングス(4091)、ユニ・チャーム(8113)も入っています。
信越化学は、半導体の材料になるシリコンウエハーと、水道管などに使う塩化ビニル樹脂の大手です。富士フイルムは、写真フィルムから、医療機器、半導体の材料、化粧品まで手がけています。
XLBの中に誰がいるか
XLBの上位は、産業用ガスのリンデ、金鉱山のニューモント、銅鉱山のフリーポート・マクモラン、塗料のシャーウィン・ウィリアムズ、洗浄・衛生のエコラボです。業種で見ると、化学が半分ほど、金属・鉱業が2割あまりで、残りは建設資材と紙・容器です(業種の内訳はSECのN-CSR、2026年3月31日現在)。
1620 NF・素材・化学
上位の構成比
- 信越化学工業(4063) 22.96%
- 富士フイルムホールディングス(4901) 7.34%
- 花王(4452) 5.23%
- レゾナック・ホールディングス(4004) 5.20%
- 旭化成(3407) 4.20%
出典:EDINET(金融庁)NEXT FUNDS 素材・化学(TOPIX-17)上場投信 有価証券報告書(2026年7月15日現在)をもとに sectormap.jp が作成
XLB
上位の構成比
- リンデ 14.06%
- ニューモント 5.84%
- フリーポート・マクモラン 5.30%
- コルテバ 4.96%
- シャーウィン・ウィリアムズ 4.94%
出典:SEC EDGAR(Form NPORT-P、2026年6月30日現在)をもとに sectormap.jp が作成
構成比は開示資料の時点の値です。最新の組入銘柄は運用会社のページで確認してください。
なぜ○なのか
化学の部分は、日米でよく似た会社が並んでいます。産業用ガスでは、XLBのリンデやエア・プロダクツに対して、1620には日本酸素ホールディングスがいます。塗料では、シャーウィン・ウィリアムズやPPGに対して、日本ペイントホールディングス(4612)がいます。
ただ、ずれもあります。1つめは、XLBの2割あまりを占める金属・鉱業が、1620には入っていないことです。日本では、鉄や非鉄金属は1623(鉄鋼・非鉄)に入ります。
2つめは、花王やユニ・チャームのような日用品の会社です。日本では「化学」に分類されて1620に入りますが、米国のP&Gやコルゲートのような日用品の会社は、XLBではなくXLP(生活必需品)に入ります。
3つめは、半導体との関係です。1620の最上位の信越化学や、レゾナック、富士フイルムは、半導体の材料も手がけています。1620は、XLBに比べて半導体の景気の影響を受けやすい箱です。

どこが連動して、どこが連動しないか
2本が同じ方向を向きやすいのは、世界の景気と原料の値段が動くときです。化学の会社は、原油や天然ガスからつくる原料を使っていて、世界の工場の稼働が製品の売れ行きを左右します。
ずれやすいのは、半導体と金属です。半導体の景気が大きく動くと、信越化学やレゾナックを通じて1620が動きますが、XLBにはあまり関係がありません。逆に、金や銅の値段でニューモントやフリーポートが動く局面は、1620には関係がありません。
私はこう見ています
1620を見るときは、信越化学と、それ以外に分けて見ています。信越化学が2割あまりを占めるので、1620の動きは信越化学にかなり引っ張られます。
XLBと比べるなら、XLB全体ではなく、リンデやシャーウィン・ウィリアムズのような化学の会社と比べる。金属・鉱業の部分は、1623の記事で書いたとおり、1623と比べるほうが近くなります。
セクターを選んだあと、いつ入るかはテクニカル分析のチャートで見ます。その手法は私のnoteに書いています。