対応表では、1623(NF・鉄鋼・非鉄)の相手をXLB(素材)にしています。記号は△で、欄には「上位は電線、XLBは化学中心」と書いています。
1623は、名前から想像する「鉄の会社」とはだいぶ違う顔をしていて、XLB(米国・素材)の中心もまた別のところにあります。この記事は、その2つのずれの話です。
1623の中に誰がいるか
1623はTOPIX-17の「鉄鋼・非鉄」に連動するETFで、東証の業種でいう「鉄鋼」と「非鉄金属」の会社が入っています。
上位はフジクラ(5803)と住友電気工業(5802)の2社で、2026年7月の有価証券報告書では、この2社だけで4割あまりを占めています。その後に、JX金属(5016)、日本製鉄(5401)、古河電気工業(5801)が続きます。
住友電気工業とフジクラは、電線や光ファイバーをつくる会社です。東証の分類では、電線は「非鉄金属」に入ります。上位5社のうち、鉄鋼の会社は日本製鉄だけで、残りは非鉄金属の会社です。
XLBの中に誰がいるか
XLBは米国S&P500の素材セクターです。上位は、産業用ガスのリンデ、金鉱山のニューモント、銅鉱山のフリーポート・マクモラン、塗料のシャーウィン・ウィリアムズ、洗浄・衛生のエコラボです。
業種で見ると、化学が半分ほど、金属・鉱業が2割あまりで、残りはセメントや砂利などの建設資材と、紙・容器の会社です(業種の内訳はSECのN-CSR、2026年3月31日現在)。鉄鋼の会社は、ニューコアとスチール・ダイナミクスが入っています。
1623 NF・鉄鋼・非鉄
上位の構成比
- フジクラ(5803) 23.43%
- 住友電気工業(5802) 20.63%
- JX金属(5016) 9.34%
- 日本製鉄(5401) 9.24%
- 古河電気工業(5801) 7.40%
出典:EDINET(金融庁)NEXT FUNDS 鉄鋼・非鉄(TOPIX-17)上場投信 有価証券報告書(2026年7月15日現在)をもとに sectormap.jp が作成
XLB
上位の構成比
- リンデ 14.06%
- ニューモント 5.84%
- フリーポート・マクモラン 5.30%
- コルテバ 4.96%
- シャーウィン・ウィリアムズ 4.94%
出典:SEC EDGAR(Form NPORT-P、2026年6月30日現在)をもとに sectormap.jp が作成
構成比は開示資料の時点の値です。最新の組入銘柄は運用会社のページで確認してください。
なぜ△なのか
XLBの半分ほどは化学の会社で、これは日本では1620(素材・化学)に入る分野です。1623と重なるのは、XLBの金属・鉱業の部分だけです。
さらに、1623の上位にいる電線の会社にあたる会社は、XLBには入っていません。
つまり、XLBは化学が中心、1623は電線と非鉄金属が中心で、両方の中心がずれています。重なるのは、日本製鉄とニューコアのような鉄鋼、住友金属鉱山(5713)とフリーポートのような銅などの非鉄資源の部分です。

どこが連動して、どこが連動しないか
2本が同じ方向を向きやすいのは、銅や金などの金属の値段が大きく動くときです。住友金属鉱山やJX金属、フリーポートやニューモントは、金属の値段が利益に直結します。
ずれやすいのは、電線の需要と化学の話です。フジクラや住友電気工業は、データセンターや通信網、送電網に使う光ファイバーや電線の需要で動くことがあり、これはXLBには関係がありません。逆に、リンデやシャーウィン・ウィリアムズのような化学の会社が主役になる局面は、1623には関係がありません。
鉄鋼では、関税のような通商政策が材料になります。日本製鉄は米国のUSスチールを買収していて、米国の鉄鋼市場の動きも受けるようになっています。
私はこう見ています
1623を見るときは、「電線の2社」と「鉄と非鉄資源の会社」に分けて見ています。1623が大きく動いたときは、まずフジクラと住友電気工業が動いたのかどうかを確かめます。
XLBと比べるなら、XLB全体ではなく、ニューコアやフリーポートのような金属の会社と比べるほうが、日米の違いがはっきりします。
セクターを選んだあと、いつ入るかはテクニカル分析のチャートで見ます。その手法は私のnoteに書いています。