米国の生活必需品セクターETF「XLP」の相手として、対応表では1617(NF・食品)を置いています。記号は○、「おおむね対応」です。
どちらも、景気がよくても悪くても買われるものをつくる会社の集まりです。ただ、中身を並べると、入っている会社の種類がかなり違います。
1617の中に誰がいるか
1617はTOPIX-17の「食品」に連動するETFです。東証の業種でいうと、「食料品」と「水産・農林業」の会社が入っています。
最上位は日本たばこ産業(JT)で、2026年7月の有価証券報告書では2割あまりを占めます。その後に、味の素(2802)、アサヒグループホールディングス(2502)、キリンホールディングス(2503)、キッコーマン(2801)、明治ホールディングス(2269)、東洋水産(2875)が続きます。
たばこ、調味料、ビール、即席めん、乳製品、しょうゆ。たばこと、食べ物・飲み物をつくる会社だけで、ほぼできている箱です。たばこが「食料品」に入っているのは、東証の分類の特徴です。
XLPの中に誰がいるか
XLPは米国S&P500の生活必需品セクターです。上位は、ウォルマート、コストコ、コカ・コーラ、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、フィリップ・モリス・インターナショナルです。その後に、アルトリア、ターゲット、モンデリーズ、コルゲート・パーモリーブ、ペプシコが続きます。
業種で見ると、ウォルマートやコストコのような小売が3割あまりを占めます(業種の内訳はSECのN-CSR、2026年3月31日現在)。そこに、飲料、食品、たばこ、そしてP&Gやコルゲートのような日用品の会社が加わります。
1617 NF・食品
上位の構成比
- 日本たばこ産業(2914) 23.69%
- 味の素(2802) 17.26%
- アサヒグループホールディングス(2502) 7.61%
- キリンホールディングス(2503) 6.79%
- キッコーマン(2801) 3.42%
出典:EDINET(金融庁)NEXT FUNDS 食品(TOPIX-17)上場投信 有価証券報告書(2026年7月15日現在)をもとに sectormap.jp が作成
XLP
上位の構成比
- ウォルマート 10.80%
- コストコ 9.03%
- P&G 7.43%
- コカ・コーラ 6.85%
- フィリップ・モリス・インターナショナル 6.13%
出典:SEC EDGAR(Form NPORT-P、2026年6月30日現在)をもとに sectormap.jp が作成
構成比は開示資料の時点の値です。最新の組入銘柄は運用会社のページで確認してください。
なぜ○なのか
重なるのは、食品・飲料・たばこの部分です。コカ・コーラやペプシコにはアサヒやキリン、フィリップ・モリスやアルトリアにはJT(2914)、モンデリーズには明治、というように、同じ種類の会社が日米どちらにもいます。
ずれるのは、小売と日用品です。XLP(米国・生活必需品)の上位にいるウォルマートやコストコのような小売は、日本では1630(小売)に入ります。P&Gやコルゲートのような日用品の会社は、日本では花王(4452)やユニ・チャーム(8113)のように「化学」に分類され、1620(素材・化学)に入ります。
つまり、XLPを日本の業種で分け直すと、1617・1630・1620の3つにまたがります。食品と飲料とたばこの部分だけを見れば、1617はXLPによく対応しています。

どこが連動して、どこが連動しないか
2本が同じ方向を向きやすいのは、景気の先行きに不安が出て、景気に左右されにくい業種に資金が移る局面です。食品やたばこは、景気が悪くなっても売上が落ちにくいので、日米どちらでも避難先として買われることがあります。
ずれやすいのは、原材料と為替です。日本の食品会社は、小麦や大豆、とうもろこしなどの原材料の多くを輸入しているので、円安や穀物の値上がりはコストの上昇になります。値上げがどこまで通るかも、業績を左右します。
一方、最上位のJTは海外のたばこ事業の比重が大きく、円安は利益を押し上げる方向に働きます。同じ1617の中に、為替の効き方が逆の会社が入っているわけです。
米国側では、ウォルマートやコストコのような小売の決算がXLP全体を動かします。これは1617には関係のない動きです。
私はこう見ています
1617を見るときは、JTと、それ以外の食品・飲料の会社に分けて見ています。JTが2割あまりを占めるので、たばこの話で1617が動くことがあります。
XLPと比べるなら、XLP全体ではなく、コカ・コーラやフィリップ・モリスのようなメーカーの部分と比べる。そう分けて見ると、日米の食品株の動きの違いが見えやすくなります。
セクターを選んだあと、いつ入るかはテクニカル分析のチャートで見ます。その手法は私のnoteに書いています。