小売ETF(1630)は、XLYとXLPのどちらに近いですか?

Q. 小売ETF(1630)は、XLYとXLPのどちらに近いですか?

対応表では、1630(NF・小売)の相手を、XLY(一般消費財)とXLP(生活必需品)の2本にしています。記号は△で、欄には「XLYとXLPの中間」と書きました。

米国には「小売」だけを集めたセクターがありません。小売の会社は、売っているものによって、XLY(米国・一般消費財)とXLP(米国・生活必需品)に分かれて入っています。

1630の中に誰がいるか

1630はTOPIX-17の「小売」に連動するETFで、東証の業種でいう「小売業」の会社だけが入っています。

上位は、ユニクロを展開するファーストリテイリング(9983)、セブン&アイ・ホールディングス(3382)、イオン(8267)です。2026年7月の有価証券報告書では、ファーストリテイリングが2割あまり、セブン&アイが1割あまり、イオンが1割弱です。その後に、ドン・キホーテを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)と良品計画(7453)が続きます。

さらに、スシローのFOOD & LIFE COMPANIES(3563)、ゼンショーホールディングス(7550)、すかいらーくホールディングス(3197)のような外食の会社や、ニトリホールディングス(9843)、三越伊勢丹ホールディングス(3099)も入っています。日本の分類では、外食も「小売業」です。

XLYとXLPに分かれる理由

米国のGICSでは、小売の会社を、売っているものの性格で分けます。

食品や日用品のように、景気に関係なく買われるものを売る会社は「生活必需品」に入ります。ウォルマート、コストコ、ターゲットがそうで、XLPの上位に並んでいます。

衣料品、ホームセンター、外食のように、景気がよいときに多く買われるものを売る会社は「一般消費財」に入ります。TJX、ホーム・デポ、マクドナルド、スターバックス、そしてネット通販のアマゾンがそうで、XLYに入っています。

1630 NF・小売

上位の構成比

  • ファーストリテイリング(9983) 25.71%
  • セブン&アイ・ホールディングス(3382) 10.45%
  • イオン(8267) 7.78%
  • 良品計画(7453) 4.38%
  • パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532) 4.18%

出典:EDINET(金融庁)NEXT FUNDS 小売(TOPIX-17)上場投信 有価証券報告書(2026年7月15日現在)をもとに sectormap.jp が作成

XLY

上位の構成比

  • アマゾン・ドット・コム 22.22%
  • テスラ 19.64%
  • ホーム・デポ 5.83%
  • マクドナルド 4.15%
  • TJX 3.92%

出典:SEC EDGAR(Form NPORT-P、2026年6月30日現在)をもとに sectormap.jp が作成

XLP

上位の構成比

  • ウォルマート 10.80%
  • コストコ 9.03%
  • P&G 7.43%
  • コカ・コーラ 6.85%
  • フィリップ・モリス・インターナショナル 6.13%

出典:SEC EDGAR(Form NPORT-P、2026年6月30日現在)をもとに sectormap.jp が作成

構成比は開示資料の時点の値です。最新の組入銘柄は運用会社のページで確認してください。

1630を分け直すと

この考え方で1630を分け直すと、ファーストリテイリング、良品計画、ニトリ、外食の会社はXLYの側です。イオンとセブン&アイは、食品やコンビニが中心なので、XLPの側です。

上位3社で見ると、XLYの側のファーストリテイリング1社と、XLPの側のイオン・セブン&アイの2社が、ほぼ同じくらいの重さです。「XLYとXLPの中間」と書いたのはそのためです。

1630(小売)とXLY(米国・一般消費財)・XLP(米国・生活必需品)の週足比較(2026年9月) 青:XLY、オレンジ:XLP
1630(小売)とXLY(米国・一般消費財)・XLP(米国・生活必需品)の週足比較(2026年9月) 青:XLY、オレンジ:XLP

どこが連動して、どこが連動しないか

1630とXLY・XLPに共通する材料は、消費者の財布です。賃金や物価の動きで、消費者がどれだけお金を使うかが、日米どちらの小売にも効きます。

ずれやすいのは、ファーストリテイリングとアマゾンです。1630ではファーストリテイリングが2割あまりを占めていて、ユニクロは海外の売上が大きいので、海外の消費や為替でも動きます。XLYではアマゾンが2割あまりを占めていて、アマゾンはネット通販だけでなくクラウド事業も大きいので、小売とは別の理由で動くことがあります。

また、日本では訪日客の買い物も材料になります。百貨店やドラッグストア、パン・パシフィックのような会社は、訪日客の数や円安で動くことがあり、これはXLYやXLPには関係がありません。

私はこう見ています

1630を見るときは、「ファーストリテイリング」「イオンとセブン&アイ」「それ以外」の3つに分けて見ています。とくにファーストリテイリングは2割あまりを占めるので、1630が大きく動いた日は、まずファーストリテイリングを確かめます。

米国と比べるなら、ファーストリテイリングはXLYの側と、イオンとセブン&アイはXLPの側と比べる。そう分けると、日本の小売のどこが米国と同じ方向を向いているかが見えてきます。

セクターを選んだあと、いつ入るかはテクニカル分析のチャートで見ます。その手法は私のnoteに書いています。

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