対応表では、東証の「医薬品」(1621)を米国の「ヘルスケア」(XLV)に対応させています。対応度は「△」です。
△にしている理由は、1621が「製薬だけ」で、XLVが「ヘルスケア全部」だからです。
1621の中に誰がいるか
1621はTOPIX-17の「医薬品」に連動するETFで、上位は中外製薬(4519)、第一三共(4568)、武田薬品工業(4502)、大塚ホールディングス(4578)、アステラス製薬(4503)。どれも薬を作る会社です。
TOPIX-17の「医薬品」は名前のとおりで、製薬会社しか入りません。医療機器の会社(テルモやオリンパス(7733))は「電機・精密」、調剤薬局は「小売」、保険は「金融(除く銀行)」と、別の業種に散っています。
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XLVの中に誰がいるか
XLVは米国S&P500のヘルスケアセクターで、上位はイーライリリー、ユナイテッドヘルス、ジョンソン・エンド・ジョンソン、アッヴィ、メルク。
イーライリリーやアッヴィは製薬です。ただ、ユナイテッドヘルスは医療保険、ジョンソン・エンド・ジョンソンは医薬品と医療機器の両方。さらに下にはアボット(医療機器)、サーモフィッシャー(検査機器)、インテュイティブ・サージカル(手術ロボット)が並びます。
XLV(米国・ヘルスケア)は「薬」「機器」「保険」「検査」の4つが混ざったセクターです。製薬の比率は、全体の半分くらいです。
製薬の純度で見ると
1621の製薬の純度はほぼ100%。XLVの製薬の純度はおよそ半分。この差が「△」の中身です。
新薬の承認や特許切れのような「薬のニュース」で動くのは、1621のほうが素直です。XLVは、医療保険会社の決算や、医療機器の需要でも動くので、薬のニュースだけでは説明できない動きが混ざります。

それでも「ディフェンシブ」という共通点はある
中身は違いますが、2本には共通の性格があります。景気が悪くても薬は必要で、医療も必要。だからどちらも「不況に強い」とされるディフェンシブ・セクターです。
順路のページで「不況」のときに1621とXLVを並べているのは、中身が同じだからではなく、この性格が同じだからです。
製薬だけで揃えたいなら
米国で製薬だけを抜き出したETFもあります(XPHなど)。XLVより1621に近い動きを見たいなら、そちらのほうが対応します。逆に医療機器を見たいなら、米国のiシェアーズ米国医療機器ETF(IHI)のような機器専門のETFがありますが、日本にはそれに当たるETFがありません。
この業種をもっと知る1冊
国内の製薬会社やジェネリック医薬品のメーカーから、調剤薬局やドラッグストアまで、医薬品業界のしくみと最近の動きを図解で解説した入門書です。
私はこう見ています
1621は「薬のニュースで動く指数」、XLVは「米国の医療産業全体の指数」。不況への強さは同じでも、日々の動きの理由は違うので、XLVが上がったから1621も、とは見ていません。
セクターを選んだあと、いつ入るかはテクニカル分析のチャートで見ます。チャートの見方は、姉妹サイト nyanvest の教科書「日足・週足・月足の使い分け」にまとめています。