円安が進むと、ニュースで「輸出株が買われた」と流れます。輸出株を業種で言うと、TOPIX-17の「自動車・輸送機」が一番はっきりしています。
円安で強くなりやすい業種
自動車・輸送機(1622)。トヨタ(7203)、ホンダ(7267)、スズキ(7269)。海外で売った分を円に戻すとき、円安なら受け取る円が増えます。1622はトヨタ一社で指数の半分近くを占めるので、事実上「トヨタと円安の指数」です。
金融(除く銀行)(1632)と銀行(1631)。こちらは少し理屈が違います。円安のときは日本の金利が上がりやすい局面と重なることが多く、金利が上がると銀行と保険の利ざやが広がる。円安そのものより「円安と一緒に来る金利上昇」で買われる業種です。
野村アセットマネジメントの業種解説でも、米ドル上昇時にTOPIXを上回りやすい業種として、自動車・輸送機、金融、銀行の3つが挙げられています。順路のページの「円安のとき」は、この3つです。
円高で強くなりやすい業種
逆に円高では、原材料を輸入する食品(1617)、通信会社のように為替の影響を受けにくい会社を含む情報通信(1626)、そして医薬品(1621)が相対的に強くなります。医薬品は海外売上も大きいのですが、為替より新薬の承認で動くので、円高の局面では「為替に振り回されない業種」として買われます。
ETFでそのまま買える
TOPIX-17の業種には1本ずつETFがあるので、「円安だから自動車」と思ったら1622を、「円安と金利上昇」なら1631や1632を、そのまま買えます。個別株のように「どの銘柄にするか」で迷わなくていい、というのがセクターETFの使い方です。

米国側はどう見るか
米国のセクターETFは、円安と直接の関係がありません。ドル建ての資産なので、円安になれば円換算の評価額は上がりますが、それはどのセクターでも同じです。だから順路のページでは、米国側は円安・円高ではなく景気の局面で選ぶ、という書き方にしています。
気をつけること
円安で自動車が強い、というのは「過去にそうなりやすかった」という傾向で、毎回そうなるわけではありません。関税の話が出れば自動車は円安でも売られますし、円安が行き過ぎれば為替介入で反転します。きっかけで業種を絞ったあと、いつ入るかは別の話です。
セクターを選んだあと、いつ入るかはテクニカル分析のチャートで見ます。チャートの見方は、姉妹サイト nyanvest の教科書「日足・週足・月足の使い分け」にまとめています。