今(2026年11月)はどの局面ですか?

Q. 今(2026年11月)はどの局面ですか?

月に1回、いまの相場がどの局面にあるかを整理します。この記事は毎月書き直すので、日付を見て読んでください。

判断に使うのは4つだけです。円相場、原油、日本の金利、そしてTOPIX-17の17本のうち、どの業種が上位・下位に来ているか。景気の4局面(回復・好況・後退・不況)を当てにいくのではなく、「いま効いているきっかけはどれか」を見ます。

4つの材料(2026年10月30日時点)

円相場:1ドル157円台後半(10月30日のニューヨーク市場の終値は157円64銭)。10月3日時点の157〜158円から、ほとんど動いていません。日銀の12月の利上げの見方から円が買われる場面もありましたが、中東の情勢で原油が上がるとドルが買われ、行って来いでした。

原油:WTIが1バレル104ドル台(10月30日の終値は104.12ドル)。10月の初めの91ドル台から、ふたたび100ドルを超えました。ホルムズ海峡でのタンカーへの攻撃や、米国がイランを攻撃するのではという見方から、供給への心配が強まっています。順路の「原油が上がるとき」の列が、また気になる水準です。

金利:日本の長期金利(10年)は2.770%(10月30日)。9月末の3.1%前後から下がりました。日銀は10月30日の会合で政策金利を据え置き、米国のFRBも10月のFOMCで据え置きました。米国の10年国債も4.94%(10月30日)と、10月の初めの5.2%台から下がっています。順路で言えば、「金利が上がるとき」の列から、「金利が下がるとき」の列に目を移す時期です。

TOPIX-17の週の並び:10月第1週は鉄鋼・非鉄、電機・精密、機械が上位でした。ところが第3週から第5週まで、鉄鋼・非鉄と機械は3週続けて下位に入り、電機・精密も第3週と第5週に下位に入りました。かわりに上位に来たのは、医薬品と不動産(第3週・第4週)、エネルギー資源(第4週・第5週)、そして第5週の銀行です。

だから、いまは

10月の初めには、AI・半導体に関わる業種(電機・精密、機械、鉄鋼・非鉄)に主役が移りかけていました。しかし10月の後半は、この業種がそろって売られ、主役にはなりきれませんでした。

かわりに上位に来たのは、金利が下がったことで買われた不動産、景気に左右されにくい医薬品、原油高のエネルギー資源です。順路で言えば、「金利が下がるとき」と「原油が上がるとき」の列が同時に効き、景気の局面の「不況」の列(食品、医薬品、電力・ガス)の一部も強い、という形です。

ただ、どれか1つのきっかけがはっきり主役になっているわけではありません。景気の局面を「後退」と決めつけるより、AI・半導体の売りが一服するまでの「守りの並び」と見ておくのがよさそうです。

順路のどの列を見るか

いま見ておきたいのは、「原油が上がるとき」と「金利が下がるとき」の2つの列です。原油の列のうち、鉄鋼・非鉄は今はAI関連の売りの影響が大きいので、エネルギー資源と商社・卸売を中心に見ます。

金利は10月に下がりましたが、日銀の12月の利上げの見方は残っています。銀行が第5週に首位に戻ったように、「金利が上がるとき」の列も、引き続き横目で見ておきます。

順路の地図の上に、2026年11月の位置を印で示した図。「原油が上がるとき」と「金利が下がるとき」に「効いている」の印。景気の4局面の「不況」に「一部が強い」、「金利が上がるとき」に「横目で見る」の点線の印。金利低下と原油高が同時に効いていて、はっきりした主役はない
順路の地図の上に、2026年11月の位置を印で示した図。「原油が上がるとき」と「金利が下がるとき」に「効いている」の印。景気の4局面の「不況」に「一部が強い」、「金利が上がるとき」に「横目で見る」の点線の印。金利低下と原油高が同時に効いていて、はっきりした主役はない

先月からの変化

円相場は、10月3日時点の1ドル157〜158円から、157円台後半とほぼ変わっていません。原油は、WTIで91ドル台から104ドル台へと、ふたたび上がりました。金利は、日本の10年国債が3.1%前後から2.770%へ、米国の10年国債が5.2%台から4.94%へと、日米とも下がりました。

TOPIX-17の並びでは、10月の初めに上位だった3業種のうち、鉄鋼・非鉄と機械は月の後半に3週続けて下位に回り、電機・精密も第3週と第5週に下位に入りました。10月第1週に最下位だったエネルギー資源は、第4週・第5週と2週続けて上位に入っています。

来月見るところ

11月3日の米国の中間選挙と、その後の中東の情勢。原油が100ドルを超えたまま続くのか。日銀が12月の会合で利上げに動くのか、そして日米の長期金利がこのまま下がるのか。AI・半導体に関わる業種の売りが一服するのかを、12月の記事で確かめます。

私はこう見ています

私は、10月の初めに「主役がAI・半導体に移りかけている」と書きましたが、10月の後半はその流れが崩れました。いまは、金利の低下と原油高という別々のきっかけが同時に効いていて、どちらが長く続くかで、局面の見え方が変わると考えています。

セクターを選んだあと、いつ入るかはテクニカル分析のチャートで見ます。チャートの見方は、姉妹サイト nyanvest の教科書「日足・週足・月足の使い分け」にまとめています。

関連する質問

毎週日曜に、今週のセクターをメールで届けます

その週に強かった業種・弱かった業種と、そのきっかけをまとめて届けます。登録は無料で、いつでも解除できます。