原油が上がる局面でよく名前が挙がるのは、エネルギー資源、商社、鉄鋼・非鉄です。対応表の業種でいうと、1618(エネルギー資源)、1629(商社・卸売)、1623(鉄鋼・非鉄)です。反対に、燃料や原料を多く買う業種は、コストが増える側になります。
ここに書くのは、過去にそうなりやすかったという傾向です。いつもそうなるわけではありません。
エネルギー資源:掘る会社と精製する会社
1618の中では、INPEX(1605)のように原油やガスを掘って売る会社にとって、原油高はそのまま追い風です。一方、ENEOS(5020)や出光興産(5019)のように、輸入した原油を精製する会社は、高くなった仕入れを販売価格に転嫁できるかどうかで、業績の出方が変わります。
1618の中身については、「エネルギー資源ETF(1618)とXLEは同じですか?」に書いています。
商社:資源の権益
大手商社は、世界各地で原油や天然ガス、鉄鉱石、銅などの権益を持っています。資源の値段が上がると、その権益からの利益が増えます。対応表で1629を「実態はXLEに近い」としているのは、このためです。
鉄鋼・非鉄:資源の値段の連れ高
原油が上がる局面では、銅などほかの資源の値段も一緒に上がっていることがあり、住友金属鉱山(5713)のような資源の会社を含む1623も買われやすくなります。ただ、1623の上位は電線の会社なので、原油との結びつきは1618や1629ほど強くありません。
コストが増える側
反対に、燃料や原料を多く買う業種にとって、原油高はコストの上昇になります。飛行機の燃料を使う航空会社(1628の一部)、原油からつくる原料を使う化学の会社(1620)、発電の燃料を買う電力会社(1627)などです。
電力会社は、燃料の値段を電気料金に反映するまでに時間差があるので、その間の利益がぶれます。日本の電力・ガス会社が輸入するLNGには、値段が原油に連動する契約も多くあります。

チャートで見る
下のチャートは、1618(エネルギー資源)の週足に、原油(WTI)を重ねたものです。このチャートの期間では、2026年の春に原油が大きく上がり、1618も同じ時期に高値をつけています。
ただ、2本の動きの幅は同じではありません。1618には、為替や、精製の会社の事情も効いてくるからです。

米国ではどうか
米国では、XLE(エネルギー)とXLB(素材)が、原油高の局面で話題になりやすいとされます。XLE(米国・エネルギー)は、エクソンモービルやシェブロンのような石油メジャーが中心で、1618に比べると精製の会社の比重が小さい箱です。
私はこう見ています
原油の局面を見るときは、WTIのチャートとドル円を並べています。日本の会社にとっての原油の値段は、ドル建ての原油価格と為替の両方で決まるからです。きっかけごとの業種の並びは、順路のページの「原油が上がるとき」にまとめています。
セクターを選んだあと、いつ入るかはテクニカル分析のチャートで見ます。チャートの見方は、姉妹サイト nyanvest の教科書「日足・週足・月足の使い分け」にまとめています。